お子さんをお持ちのご家庭にとって塾や予備校選びはとても難しい問題です。さまざまある学習塾や予備校の中から選ぶむずかしさはもちろん、「個別指導」と「集団指導」のどちらを選ぶべきか分からない方も多いのではないでしょうか。 ここでは、塾や予備校の中でも「個別指導」に注目し、メリットやデメリットを詳しくご紹介します。集団塾との違いについても触れますので、ぜひ参考にしてください。
個別指導塾の特徴
まずは、個別指導塾の特徴と、集団指導塾との違いについて詳しくご紹介します。
授業形式
個別指導塾と集団塾の一番大きな違いは授業形式です。
集団授業塾や予備校の場合、大きな教室に入るだけの大人数を相手に教師が一方的に発信するスタイルの授業形式。一方、個別指導塾の場合は少人数制の授業を展開しているのが特徴です。
「マンツーマン」や「1対2」、多くても「1対4」など講師が担当する人数が限られていますので、落ち着いた空間で学習を進めたいお子さんにとても向いていると言えるでしょう。
カリキュラム
集団指導塾の場合、生徒をおおまかなレベルに分け、あらかじめ決められたカリキュラムをもとに授業が展開します。
一方、個別指導の場合は生徒一人ひとりの学習ペースや成績、目標などを総合的に判断をして独自のカリキュラムを作成するのが特徴です。生徒の目標によっては、塾が発行するカリキュラムテキストだけでなく、教科書も教材として使用するケースも少なくありません。
費用
個別指導塾は、お子さん一人ひとりに合わせた学習指導を提供する代わりに、月々の費用が高くなる傾向にあります。もちろん、個別指導塾に通う目的が内部進学や定期試験対策なのか、それとも受験のためかによってかかる費用も異なります。
集団指導塾の月謝は、高校1・2年生で年間30〜40万円、高校3年生で40〜50万円かかるのに対し、個別指導塾の場合は、高校1・2年生で年間40〜60万円、高校3年生で50〜80万円かかります。
それに加えて夏期講習や冬期講習の費用や入会金、施設維持費などの諸々の費用もかかるため、集団指導塾の場合は年額40〜70万円、個別指導塾の場合は50〜100万円かかると考えておいてください。
難関大学を目指すお子さんの中には、高校入学時から予備校や学習塾に通う方も多いようです。高校卒業までにかかる費用の総額の目安を確認しながら、慎重に塾選びをしていきましょう。
個別指導のメリットとデメリット
個別指導塾の授業形態やカリキュラムについて理解できたところで、ここからは個別指導で学習するメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
個別指導塾に通うメリットは次の通りです。
生徒の理解度に合わせて授業が受けられる
個別指導塾に通う最大のメリットは、生徒のペースや理解度に合わせた授業を受けられるという点です。生徒一人ひとりの学習ニーズに合わせてカリキュラムが組まれるので、完全オーダーメイドの指導が受けられます。
集団学習塾の場合は学習レベル別にクラス分けされるのが一般的ですが、苦手科目の授業についていけずに辛い思いをするお子さんも少なくありません。
その点、個別指導塾では、得意科目の学習スピードを上げ、苦手科目はじっくりと時間をかけて克服するなど、科目に合わせて進度を調整できます。勉強が苦手な子はもちろんのこと、どのように学習を進めればいいか分からない子にもぴったりの学習塾と言えるでしょう。
中学の内容から学び直すなどの基礎理解を深める学習から、難関大学の合格に向けた受験対策までさまざまなニーズに応えてくれるはずです。
生徒のスケジュールに合わせてもらいやすい
個別指導塾の場合は、お子さんのスケジュールに合わせてカリキュラムを組んでもらえます。部活動やそのほかの習い事で忙しいお子さんの場合は、通塾回数や通塾頻度の変更などを柔軟に変更してもらえる個別指導塾がおすすめです。
また、学校行事や家庭の都合などでやむを得ず授業を休んだ場合でも、授業が先に進んでしまう心配もありません。休んだとしてもしっかりとフォローしてもらえるため、部活動や他の習い事との両立もしやすいでしょう。
安心した環境で勉強に集中できる
集団授業の場合は、一つの教室に大人数の生徒がひしめき合う状態で授業が展開されます。そのような環境でなかなか集中できないお子さんや授業内容についていけないお子さんの場合は、不安な気持ちを抱えたまま授業を受けなければなりません。
また、授業中に分からないところがあったとしてもなかなか質問ができないというお子さんもたくさんいます。あまり積極的ではないお子さんでも、個別指導塾ならその場で質問しやすいはずです。分からないところがあってもその場で質問できるのも安心して学習できるポイントと言えるでしょう。
さらに、個別指導塾の自習室は個別ブースを設けていたり、防音スペースがあったりなど充実しているところが多いのも特徴です。
必要な教科を重点的に教えてもらえる
個別指導塾では、お子さんの必要な教科を重点的に教えてもらえます。例えば、得意な国語は受験シーズンになるまで受講せず、その代わりに苦手科目の授業を多めに受けることも可能です。
お子さんの学力や目的に合わせて必要な科目を選べるため、必要科目全体の学力の底上げを図れるでしょう。
デメリット
ここからは、個別学習塾に通うデメリットについてご紹介します。
仲間と切磋琢磨しにくい
集団指導の学習塾では、他のライバルたちと切磋琢磨することで意欲的に学習に取り組めます。クラス分けのテストなどがある場合は、上位のクラスに在籍できるよう努力するお子さんも多いでしょう。
しかし、個別指導塾では教師と生徒の1対1で授業が進んでいくため、他の生徒たちからの刺激を受けずに学習が進んでいきます。大学受験においてライバルの存在は非常に大切です。他の生徒との関係性が希薄になりがちなので、集団指導の学習塾と比べた場合に競争心や向上心が生まれにくい点がデメリットです。
個別指導塾で学習のモチベーションを維持するためには、志望校への合格や苦手科目の克服など、明確な目標を掲げていくことが重要です。
費用が割高
授業形式やカリキュラムの特性上、個別指導塾にかかる費用は集団指導の学習塾に比べて割高です。マンツーマン指導を受けてもすぐに成果として現れない場合などは月々の月謝がより高額に感じられるかもしれません。
集団指導の学習塾の月謝が週2回で1万8,000から4万円前後なのに対し、個人指導塾は3万6,000円〜6万5,000円と高めに設定されています。月々のランニングコストを少しでも抑えたいご家庭にとっては大きな出費となります。
目標まで到達しない可能性がある
お子さんのレベルに合わせたオーダーメイドのカリキュラムで学習を進められるという大きなメリットである一方、1対1の指導やカリキュラムの進行ペースを調整したもらえる環境に安心しきってしまうのは危険です。
お子さんのペースに合わせてもらえるということは、その分目標到達点が低く設定されていることを意味する場合もあります。個別指導塾でより高い成果を出すためには、苦手科目の授業数を多くしたり、自習時間を多めに確保したりして苦手科目の克服を目指すことが大切です。
まとめ
今回は、個別指導塾の特徴をはじめ、メリットやデメリットについて詳しくご紹介しました。お子さんの理解度に応じて独自のカリキュラムを提供してくれるだけでなく、お子さんのスケジュールに合わせて学習を進められるのが、個別指導塾の大きなメリットです。
ただし、丁寧な指導が受けられるからといってすべてのお子さんが個別指導に向いている訳ではありません。お子さんの目標をしっかりと達成するためにも、お子さんの特徴や学習レベルに合わせて最適な塾選びをしていくことをおすすめします。
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